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分野 : 一般 カテゴリー : お知らせ 2025-03-03
安全運転にご協力ありがとうございます。2月の安全運転レポートです。
2月は佐藤秀嗣さんが一位でした。
上位10名までを掲載します。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-03-03
このように大好きな東北であるが、絶対に忘れてはならない事がある。
 それは、東日本大震災の津波により被災し、多量の放射能をまき散らした東京電力福島第一原子力発電所(F1)の復旧状況と、放射線による風評被害である。
 放射線による実被害と人体などへの影響は、専門家に任せるほかないが、未だ被災原発の炉心と収納容器については、完全復旧までの見通しが立ったとはいえず、炉心で溶融した「デブリ」についてだけでも、その処分方法はもとより、「安全確実な取り出し方法」すらも、試行錯誤の段階にあるといえる。
 総量100万トンを超えて数百基の貯水タンクに貯留されている「処理水(除去が難しいトリチウムを含む)」の処分も進行中とはいえ、風評被害を完全には払しょくできず、東北地方の水産業は未だ苦境に立たされているという現実がある。
 またこのことはすでに、繰リ返して大々的に報道されるニュースではなくなっているが、今もある地域の山菜やキノコ、さらには米やアユなどの川魚が、出荷の自主規制を余儀なくされておリ、山林や耕作地の除染についても、未だ広大な面積が手つかずのままである。
 私は原子カ・放射線の専門家ではないが、ある小さな出来事からこんな心配をしている。
 それは近年になっても見られる、柿の実の異常(奇形)である。
 実は我が家には昨年の暮れに切ってしまったが、かなリ大きな柿の木があった。放射能漏れがあった年の3, 4年後までは安全のために、収穫した柿の実はすべて処分してしまっていた。
 ところが事故の10年後に当たる昨年、久しぶりに干し柿でも作ってみようかと収穫したところ、多く収穫された柿の実の内の数%が、奇形だということに気づいたのである。
 どんな状態だったかといえば、2~3個の実がくっついて一つになったものや、柿の実の外形に「こぶ」や「つの」のような異形物が付着して、まともに皮をむくこともできず、とても吊るし柿にできるような代物ではなかったのである。
 今年の我が家には柿の木はもうないので、今年どんな実が「なった」かは不明だが、今年の秋には宮城県内でも「吊るし柿」の産地として有名な丸森町がTVニュースでとり上げられ、そこの農家でも、柿の実の奇形が注目されていることが報道されていた。
 このことから柿の実に奇形が出来るのは珍しい事ではないらしい。
 我が家の柿の実で、正確な放射線量を測定してみたことはないので、どれほど危険であるかは判らないが、この奇形の発生は間違いなく、微量であっても放射線の影響が柿の木の遺伝子に何らかの影響を与えたものと考えられ、その影響は災害後10年を経過してからも現れて来るものともいえる。
 正式な線量を測ってみれば、その値は許容値以下で、安全宣言が出るかも知れないが、やはリ積極的にこの奇形の柿を食べる気にはならない。
 実は仙台市の我が家辺りは、今回のF1事故では汚染地帯にはなっていないのである。
 しかしすぐ南隣の白石市の近くまでは汚染地帯が及んできており、仙台市を飛び越えて遙か北方30 kmの大崎市あたりにも汚染地帯は確認されている。風向きのため、運よく多量の放射能は降下しなかったのかもしれないが、微量の放射線は間違いなく我が家の周辺にも降り注いでいることは確実で、その証拠が我が家の柿の木の異変であったのである。
 そしてこれも、人間の俸康に直接の影響を与えるものとは考えられないが、小型の蝶「ヤマトシジミ」の裏面の斑紋の(放射線の影響による)変化を、日本の昆虫学会或いは同好者の団体が、広く調査したことがあった。この調査なども短期間で終わらせず、もっと長期にわたる調査を継続して、結論を出して欲しいものである。
 このように、フクシマの問題、災害復旧は、まだ完全には終わっておらず、今後もまだしばらくの間続くものと思われる。
 しかしながら、このような小さな問題で騒ぎ立てることは、地元が今もっとも気にかけている「風評被害」には決して良い影響を与えないことは事実である。
 東京電力も、政府も、地元住民も、「原発事故は収束した」そして「今は何事もなくて、安全だ」の一点報道だけを強く念願している。そしてこれは、純粋に科学的な面から見ての結論は別として、経済・生活面を考えると仕方がないことではある。
 フクシマの状況は事故発生の直後から大きく好転しているわけではないが、少なくとも拡大して悪化することは抑止されていると見ることはできる。
 F1事故は事故直後には、世界中から「日本全体が危険だ」という見方をされたが、しばらくすると問題は「東北地方に限定」され、今は東北全体の問題でなく福島の地方問題、そして最近は福島でも会津や中通リ地方は無関係で、太平洋岸の浜通りの一部に限った問題であると考えられるようになってきている。
 いたずらに問題を大きくして、風評問題の鎮静化に水を差すつもりは毛頭ないが、人類が初めて経験し、詳細な事後・追跡調査が絶対に不可欠な本事案が、正しく理解され、2度とこのような事故を起こすことがあってはならないのは当然として、今後の対策に正しく生かされなければ、多大の犠牲をはらったフクシマの事故が「無かった事」にまではならないにしても。うやむやになったリ、無駄になってしまう事を強く危惧している。(2023.12. 20)
分野 : 一般 カテゴリー : 通達 2025-02-26
福島県より、電子納品保管管理システムの運用について通知がありました。

<以下通知原文>
支 部 会 員  各位
いつも大変お世話になっております。建コン協会東北支部事務局です。
早速でございますが、標記につきまして、福島県土木部 企画技術総室 技術管理課 様から
別添のとおりお知らせがございましたのでご連絡いたします。
新しい電子納品保管管理システムを令和7年3月から運用を開始するとのことです。

【運用開始の時期】
 ⑴ 試行運用:令和7年2月26日(水)から
 ⑵ 本格運用:令和7年3月17日(月)から

また、操作説明会について、下記の日程で開催するとのことですので、是非ご参加下さい。
【説明会日程】
 新システムの操作説明会を、下記の日程でWeb(Zoom)にて開催します。
 ⑴ 第1回:令和7年2月26日(水)13時30分から(30分程度)
 ⑵ 第2回:令和7年2月27日(木)10時から(30分程度)

なお、詳細につきましては資料をご参照願います。

以上、よろしくお願いいたします
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さらに

「福島県電子納品等運用ガイドライン【土木工事編】等の一部改定」「電子納品保管管理システム操作説明会の録画動画」について
連絡がありました。
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支 部 会 員  各位
いつも大変お世話になっております。建コン協会東北支部事務局です。

早速でございますが、「福島県電子納品等運用ガイドライン【土木工事編】等の一部改定」及び
「電子納品保管管理システム操作説明会の録画動画」につきまして、福島県土木部 企画技術総
室 技術管理課様 から別添のとおり通知がありましたのでお知らせいたします。

【福島県電子納品等運用ガイドライン【土木工事編】等の一部改定】
 1 改定内容
    ⑴ 新たな電子納品保管管理システムの開発により、受注者からオンラインで直接電子納品
      可能となったことから、その方法等についてガイドラインを改定した。
    ⑵ 直接納品可能となったことから、電子納品は原則、受注者がオンラインで実施するもの
      とし、従来の電子媒体による納品は不要とした。
 2 適用年月日
   令和7年3月17日以降に起工する工事または、業務委託等

【電子納品保管管理システム操作説明会の録画動画】
 2月21日付けのメールでお知らせしました操作説明会につきまして、当日、都合により参加
 できない会員向けに、説明会の録画動画を技術管理課のホームページに掲載するとのことです。

どちらも詳細につきましては添付資料をご参照願います。

以上、よろしくお願いいたします。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-02-17
東北地方の中心部を南北に貫く奥羽山脈には、平行する活火山も多く、その周辺には名の知られた温泉地が数多い。主な所だけを挙げてみても、
<青森>酸ケ湯・八甲田・浅虫・蔦・焼山・下北恐山・薬研・岳(岩木山)・碇ケ関・黒石十和田温泉郷(青荷はランプの宿)など、

<岩手>金田一(座敷わらしが住む宿として知られる)・松川(地熱発電)・八幡平(同)・花卷-志戸平・大沢・鉛・繋(っなぎ)・鷺宿(おうしゅく)・網張・湯田・夏油(げとう;秘湯)・温湯(ぬるゆ)、駒の湯、真湯などの栗駒温泉郷など、

<宮城> 鳴子・川渡(かわたび)・中山平・鬼首・松島・作並・秋保・遠刈田・鎌先・青根・峩々・白石、小原温泉郷・湯浜,駒の湯(ランプの宿)などの栗駒、須川温泉郷など、

<秋田>湯瀨・玉川(Ph1.0の強酸性泉、北投(ほくと)石という珍しい放射能鉱物を産し、全国からの湯治客が引きも切らない)・男鹿・後生掛・泥湯(秘湯)・小安峡・田沢湖温泉郷(黒湯・鶴の湯はランプの宿)など、

<山形> 蔵王・天童・東根・寒河江・上ノ山・銀山(尾花沢)・赤湯・温海(あつみ)・湯野浜・白布(秘湯)など、

<福島>土湯(バィナリー発電)・吾妻高湯(秘湯)・飯坂・穴原・東山・熱塩(あつしお)・高玉・ばんだい熱海・芦ノ牧・石川町の猫啼(ねこなき).片倉温泉(石川町は水晶の町とも言われ、珍しい鉱物を産し、全国の鉱物マニアが訪れる)・常磐ハワイ(湯元) などなどで、

 東北は九州とあわせて地熱発電が盛んな所でもある。
 さらに、秋田・山形などは日本海に面し、海岸線には北西の季節風が強く吹き当るため、これを利用した風力発電が盛んな所でもある。とりわけ秋田港沖は比較的水深が浅い所が多いこともあって、大型の海上風力発電の計画が目白押しである。このように東北は、これから注目が高まっていくであろう、脱炭素・循環型のエネルギーの供給基地になることが期待されている。
 また秘湯と呼ばれる温泉宿も、東北には多い。地元の産品をさかなに、地酒を一杯やりながら、ゆつぐりと温泉に浸ることができれば、もうそれだけでいう事は無い。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-02-12
私が30代のはじめ、ダムサイトの地質調査で数年にわたって滞在した、山形県の西川町や小国町は、とりわけ山菜が豊富な所であった。
 タラの芽を始めとして、ウド、シドケ、ワラビ、ミズ、アイコ(こしアブラ)、ゼンマイ、フキ等々、私は本格的な山菜取りをしたことは無かったが、プロの人に同行して、自分の周りに生えている草がほとんど全部、食べることができる山菜だという事を教えられ、自分の無知を知らされることになる。
 それでは山菜は、見つけたら手当たり次第に採れば良いかと言うと、そうとばかりは限らない。
 例えばワラビ。野焼きなどをした跡の陽当りのよい斜面で、割りばし位の太さで、長さ2、30cmのものは、いくら採っても質が良いものはない。ワラビは薮の中などで、あまり陽当りが良くない所に生えているのがねらい目で、このような所に育つワラビは親指くらいの太さになって、草丈は1~2mもあリ、味には粘り気があって、「トロ ・ワラビ」などと称され、秋田県や福島県などでは特産品として売り出されている。
 山菜の女王といわれる「タラの芽」なども、季節が合えば、地質調査のついでに、あちこちで出会うことが多い。山菜には素人の私でも、宮城県内だけでなく、青森県・岩手県・山形県など10か所以上の産地を知っている。
 しかし山菜採りは、地面に生えていてすぐ手の届く草本類は別として、灌木の先端に出る芽などを採取する時には注意が必要である。ある年に丁度採りやすく手ごろな高さに恵まれて、大量の収穫があった所でも、数年後に同じ所を訪れて見ると、その間に樹木は成長してしまっていて、先端の芽などには手がとどかなくなっていて、あきらめざるを得ないということも少なくない。
 そんな時は、樹の先端部をひっかけて下にまげることが出来るような道具を持って行くだけで、収穫量が大きく違うことを経験できる。
 山形県の内陸中央部にある西川町は、山菜料理で全国的に名を知られた所で、初夏のシーズンなどには首都圏あたりから観光バスを連ねて大勢の観光客が訪れる。
 今は多分、外国人などにも人気が高く、これらの人達が観光客の主体になっているかも知れない。
 もう40年も前、材料費はタダみたいなのに、1人前のコース料理が3千円以上もしていたことを思い出すが、今の相場はいくらぐらいになっているのだろうか?
 山菜のシーズンが終わるころは月山の「根マガリダケ」の季節である。これは熊ササのタケノコ(筍)で、これの鍋も結構美味しい。秋はキノコのシーズンだ。マツタケはそれ程多くはないが、シメジ、シイタケ、ナメコ、マイタケその他多くのキノコ汁が食卓をにぎわす。
 ちょっと毛色が変わるが、自然薯(山地自生のヤマイモ)掘リも、晚秋から初冬にかけての風物詩である。曲がり くねって地中深く育つ自然薯を、途中で折ることな く上手に掘り出すには名人の芸でも半日くらいはかかる。
 キノコ採りでも、ヤマイモ掘りでも、名人と言われる人は決して取りっぱなしにはしない。
 マツタケならとった場所の跡に、松の枯れ葉をぶせて、できるだけ元通りの環境に戻そうとし、ヤマイモは掘った穴を埋め戻しておく。またナメコなどは全部採らないで一部を残しておくのである。
 こうすれば翌年もまた、同じ所に同じ獲物を見つけ出せる可能性が高く、この人には〇〇堀り(採り)の名人という称号が与えられるのである。
 山菜もキノコ採りも、それを生業としているプロに同行してもらうのが最良であるが、最近は温暖化のために年々季節が早まっているので、出かける時期には細心の注意が必要だ。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-02-06
厚生労働省が出している全国の労働災害の発生状況の令和6年度分が出ました。建設業の死亡災害のうち、
要因別では相変わらず墜落・転落災害が1位です。ただ、2位以下を見たときに注目すべきは、
これまで多かった挟まれ・巻き込まれではなく崩壊・倒壊が増えて2位に躍り出たことです。
 それぞれの事故に様々な要因があるのを承知の上で申し上げると、崩壊・倒壊の事故が増えたのは
作業手順や施工方法の検討不足があるように思います。崩壊や倒壊が発生しないかの検討(土質等)、
万が一それらが起こった時、作業員が巻き込まれない位置で作業ができるかどうかの検討、崩壊・倒壊
させないための資器材の選定等、事前の準備・計画段階をきちんと行っていれば、崩壊・倒壊は本来
起こりにくい種別の災害なのです。

 それはなぜかというと、「動いていないものを動かないように留めておけば崩壊・倒壊は起こらない」
からです。
 例えば、挟まれ・巻き込まれであれば動いているものからどう身を守るかが焦点となりますが、
物体が動いている以上、予期せぬ動きや暴走等、予測が難しい事柄を織り込まねばならず、予防が
困難な部分がどうしても出てきます。
 一方で、崩壊や倒壊は触らなければそこに留まっているので施工前に十分に調査・検討ができ、
検討を基にした施工計画を作り、立ち入り禁止等の安全環境整備を行えば基本的には何も起こら
ないし、起こったとしても検討した内容の範疇に収めることができるので、予測しなかった事態
という事が発生しにくいのです。
 その、本来発生しにくい災害が死亡者数2位となったという事は、非常事態なのです。
 検討するための知識を持った人の不足、安全な施工計画を立案するための経験を持った人材の不足、
現場において安全な計画通りに施工できる技術・意識を持った作業員の不足等、昨今の建設業界の
人材不足にリンクする深刻な状況を浮き彫りにしていると言えます。

 われわれの行っている発注者支援の業務の中でも、安全検討会等に参加する機会があります。
 日々の業務が忙しく、どうしても流れ作業的になってしまう部分もあると思いますが、
我々が関与することで気付けること、防げる事故はきっとあるはずです。
 その他の業務も含めて、現場での死亡災害を1件でも減らすことを意識して業務に当たることが
とても大切なのではないかと思います。
分野 : 一般 カテゴリー : お知らせ 2025-02-03
安全運転にご協力ありがとうございます。1月の安全運転レポートです。
1月は半谷さんが一位でした。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-01-30
モノづくり大国と言われ、世界をメイドインジャパンが席巻したのも今は昔。
今では、台湾や韓国の後塵を拝するまでになりました。
そんな中、やっぱり世界の中でも日本の存在感が非常に高い工業製品があります。
それは、「自動車」。
世界のトヨタをはじめ様々な日本車が輸出されていますが、今回は市販車の話ではなく
レースの話をしたいと思います。
よほど好きでない限り、一般の方はレースについては馴染みが無いと思います。
しかし、世界最高峰と言われるレースでは、日本メーカーが大活躍しています。
その1つが、WRC(世界ラリー選手権)。ここ数年は日本でも開催されています。
このレースで走っている日本車は、なんとトヨタのヤリスです。
そう、街中で見かけるちっこくて丸いあのヤリスです。
厳密にいえば、中身は別物なのですが、ラリーの最高峰ではヤリスがチャンピオン争いしているのです。
そして、もう一つの最高峰レースがF1(フォーミュラーワン)。
こちらでは、ホンダがエンジンを提供しており、昨シーズンに王座陥落するまで
3年連続でチャンピオンを獲得していました。
F1でホンダと言えばある年齢以上の方はアイルトンセナを思い浮かべると思いますが、
今のF1でもホンダは最速の一角を占めているのです。

その他でも、ダカールラリーなどでも好成績を収め続けている日本の自動車メーカー。
今、胸を張れる工業製品が自動車くらいになってしまったのは寂しい限りですが、
我々の携わる建設関係でも様々な新技術が開発されています。
自動車以外の工業製品が、また世界で注目されたらいいなと思いますし、
それが土木建設部門のものだったら誇らしいだろうな、とも思います。
日々、現場に出ている中で、ここがこうなったらいいな、とかこれをこうしたら
便利になるのでは、という発想から新技術は生まれていきます。
自分が新技術開発のきっかけになれるくらい現場を見られるといいですね。
A dynamic collage featuring Japanese automotive dominance in motorsports. The image includes:1. A Toyota Yaris rally car kicking up dirt on a rugged WRC (World Rally Championship) course.2. A Honda-powered Formula 1 car speeding on a racetrack with motion blur.3. A rugged off-road vehicle in the Dakar Rally traversing a sandy desert.4. A futuristic construction site with advanced Japanese civil engineering technology, showing innovative machinery at work.The composition blends these elements seamlessly to highlight Japan's engineering excellence in both automotive and construction fields.
created by ChatGPT4o
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-01-27
東北地方で半世紀、あちこちと野山を歩き回ってきたが、日本の自然の中でも、東北の自然はとリわけ美しいと思う。
 先ず秋の紅葉である。栗駒山、八甲田山、吾妻連峰、白神山地、鳴子峡など、紅(黄)葉で名高い景勝地が東北各地にはあり、全山、見渡す限りのブナの黄葉は、まったく見事としか言いようが無い。
 京都の古刹や渡月橋など、日本的な紅葉美で知られる観光地は少なくなiヽが、何といっても見渡す限り全山が輝くように黄色一色に染まってこれが夕日に照り映える様は、世界広しといえど、東北のブナの原生林にかなうところは無いのではないかと思う。
 しかし何といっても、東北の自然の美しさは初夏の新緑に尽きるだろう。
 十和田の奥入瀨渓谷、最上川の船下りから見る岸の新緑、むしろ広大な景観は必要ではなく、川の流れとその岸を彩る木々の若葉を、一部切り取った写真か絵葉書のような景色が素晴らしい。
 青葉・若葉の季節がこんなに美しいと知ったのは、東北の初夏、新緑のシーズンが初めてである。
 カラマツの芽吹きもそれなりに美しいが、何といってもブナ林の芽吹きは、新しい生命の息吹と、はずむ心の躍動感を感じさせてくれる。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-01-20
今年(2023年)の11月の末から12月の初旬にかけて、冠動脈の血管が細くなり急性の心筋梗塞を発症したため、カテーテルによるステント挿入の施術を受けるために2週間ほど入院した。
 まだ病院はコロナの感染対策が続いており、マスクが外せない状態だったが、相部屋になった人(76才)が話し好きで、カーテン越しではあったが、山菜やキノコ採りの話で盛り上がった。
 この人は山菜取りやキノコ採りの名人という事らしく、強度の仙台弁は聞き取りにくかったが、いろいろと話が合う事も多かった。
 ここでちょっと、方言の話に逆戻りする。私はもう50年以上仙台で暮らしているが、実を云うと未だ本格的な仙台弁にはまったく歯が立たない。
 たとえば仙台地方の方言で、「め(目)」のことを「まなぐ」といいこんな「小ばなし」がある。
・子供が父親に『お父さんが小さい時、目のことを、「まなぐ」って言ってたって本当?』
・父親 『ンだンだ(そうだ)、それがどうした・・・?』
・そこへ祖父が来て『おめだち、じっちゃんがチッチェー(小さい)時は、「まなぐ」のことを「め」って言ってたのを、知ってっか?』
・子供と父親『・・・! ???』
 秋田の酒に「まなぐ凧」という銘柄があるが、江戸・元禄時代からの秋田県湯沢市の民芸品に、凧の絵柄に大きな目玉を描いた「まなぐ凧」というものもある。
 実はこの程度では少しも難物ではない。本格的な仙台弁は今の若い人には全然通じないのである。
 地元のTV局では、ここ何年か、毎週「仙台弁川柳」の傑作選を披露している。
 これなど恐らくは、かって仙台弁に浸リきっていた老人から教えられた代物だろうが、ベテランのアナウンサーによる解説・翻訳がなければ私にも何のことかさつぱり判らないものばかりだ。
 秀作、傑作句をいくつかあげてみると、
・「けな」 (下さいな)、「あぐど」(かかと)、外国語でなく仙台弁
・ズグダレ(いくじなし)とごつしやく(怒る)親父はインピンもの(気難しや)
・おがったら(成長したら)なんぼ(どれだけ)いがんベこの童子(わらし)
・あらやんだおしよす(恥ずかしい)し、ベっちや初キッス
 ざっとこんな具合である。これを早口でやられたら、何をいっているのか全然わからない。
 それでもどうにか会話になったのだから、私の世渡り術も見捨てたものではないだろう。
 
分野 : 一般 カテゴリー : お知らせ 2025-01-16
安全運転にご協力ありがとうございます。昨年12月の安全運転レポートです。
12月は棟方さんが一位でした。

分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-01-15
①その第1はアブである。
 これの大群につきまとわられる(襲われる)と、大変な思いをする。
 顔や体の周りをうるさく飛び回られ、油断をしていると首筋などを刺されたリ噛まれたりする。
 馬や牛などの大型家畜も、このアブの大群に襲われた時、水の中に飛び込むなどして難をさけないと、気がくるってしまう事もあるという。少々の虫よけスプレー位では全く効果が無い。
 しかし対策はある。養蜂家がかぶるような防虫ネットを被れば良く、これで首筋も守ることが出来、そのような虫よけ道具も販売されている。
 実は私は、いつも昆虫採集用の補虫網を持っていて、アブなどがうるさいときはそれを頭から被るようにしている。その上、このネットは防御だけでなく、反撃にも使える。顔の周りをあまりうるさく飛び回るやつらに対しては、このネットを振りまわすだけで網の中に捕獲できる。
 ある時は30分くらいの間に数十匹が網の中に入っていた。これを退治するのは網の汚れを気にしなければ踏みつぶしても良いが、水の中につければみんな退治できる。
 一方的に攻撃されるより、このように反撃出来る道具があれば心強い。
 そしてこのあたりは、農業に従事する人なら誰でも知っている事だが、アブの発生時期は比較的短期間なので、1年中ずっと悩まされることが無いのは幸いである。
 アブほど大きくはないが、ブヨ(ブユ、ブトとも)という小蝿位の小昆虫も厄介者である。人間の顔の目や口、耳など黒い部分をねらって飛び込んできてかまれる、命には別条は無いとはいえ、首筋を刺されて赤く腫れあがってしまう人もいるので、注意が必要である。
②次はダニである。
 体長数mmの小動物だが、木の葉などの先に数年間もじっとしていて、人間など動物が通りかかると、素早く取りついてお腹いっぱいに血を吸う。
 ダニの多い藪の中を調査した日は、宿に帰りついたら、たき火をしてその上をまたいで何度か往復し、体中についたダニを払い落とすことをしなければならないほどだった。
 実は私もこのダニに食いつかれて、苦労した経験がある。
 調査の途中、木陰で小用をたして歩きはじめたところ、あそこ(体の一部)の先が、ちくちくと痛かゆいのに気がついた。前を開けて中を見ると、男の一物の先に一匹のダニが食いついていたのである。私はこのダニの体(胴体)の方をつまんで引っ張った。
 しかし驚いたことに、このダニはいくら引っ張っても離れないのである。くちばしの先がほんの1~2mm食い込んだだけだが、こんなに強く食い込んでいるとは驚きであった。
 力まかせに引っ張ったところ、自分の一物が顔の近くまで伸びてきたので、このままでは私の方がちぎれてしまいそうで、恐ろしくなって引っ張るのをやめた。
 それでどうしたかというと、少し開けた所で、私の一物を平らな石の上にとり出し、ハンマーの先でそのダニの体をすり潰すようにして退治したのである。こうしてダニの体は、亡くなったが、体の中に食い込んだ嘴(くちばし)だけは、完全には除去できなかった。
 この影響が心配されたが、幸いにも結婚後生まれた子供が、ダニのような気性だったり、顔がダニのようでは無かったのでほっとした。
 ところで、「男の一物がどこまで伸びるか」という実験は、もしかしたら、ギネスブックに載るような代物ではなかったかと思う。
 自分の一物がどこまで伸びるかを知るためには、力任せに引っ張っても、簡単には取れないフックのようなものを先端に取リ付けなければならず、このような工具を考案できる人は、世界でもめったに居ないと思うからである。
③最後はヒル(山蛭)である。
 これはそんなに頻繁に出会うモノではないが、いる所には結構たくさん居るモノである。
 登山靴を履いた足回りはしっかり固めていたつもりでも、毛糸の靴下の中などに入り込まれて血を吸われると、そのあとがかゆくてたまらない。
 ある雨の日の踏査、森の中を歩いて、少しばかり開けた所に出て、ふと前を見ると、そこの水溜りには10数匹のヒルが居て、それが全部頭をもたげてこちらを伺っていたのである。
 人間の気配を敏感に感じるらしく、こちらが右に行こうとすれば皆いっせいに首を右に振り、左に行こうとすれば左に首を振る。見ているだけでゾっとするような光景に出会ってしまった。
 とてもチンアナゴのような愛らしい姿とはいえなかった。
 そこはいち早く駆け抜けるようにして、こちらが早々に退散するしかなかった。
 こういった小動物は仲良く共生しようという気にはなれず、何とか出会う事を避けるのが精いっぱいである。
④クモの巣の効用
 そしてこれは害虫とはいえないが、山の中を歩く とクモの巣もやっかいモノである。
 茂みの中を歩いていて油断すると、よくクモの巣を顔にひっかけることがある。特に夏場は、汗まみれになった顔にクモの巣がへばりつかないように歩くのもなかなか大変な作業である。
 頭にクモの巣がくっつくのは気持ちの良いものでは無く、枝などで前方を払いながら歩く必要があるが、ついつい億劫なので忘れ勝ちになってしまう。
 ところでクモの巣に意外な効用があることも知っておくとよい。
 先が二股になった小枝で、クモの巣を払いながら歩いていた時のことである。先に述べたアブが一匹、私の周りを飛び回りはじめた。うるさいのでその小枝で追い払おうとした。
 枝の先にはクモの巣の残骸が少しばかりはりついていたが、このアブの羽がクモの巣にちよっとふれたのである。体の大きなアブは、ちょっと羽根を振るわせるだけで、クモの巣から簡単に逃れた。
 しかしそのアブは、私の周りから飛び去ったきりで、2度と戻ってこなかった。
 自然界の法則で、アブもクモの巣の怖さ、これにひっかかったら命が危ないと知っており、私がクモの巣の番人か何かかと思って、近寄らない方が身のためだと判断したのかも知れない。
 自然界にはこのように自然界のモノを利用して天敵の役目をなすものも少なくないように思われ、このような組み合わせを発見するのも、サバイバル術の一つといえよう。
分野 : 一般 カテゴリー : お知らせ 2025-01-08
ガルーン掲示板にありました改善点をまとめました。by ChatGPT4o

「発注者支援業務に対する受注者団体からの要望と対応方針」の要点です。

主な課題と要望
1.コミュニケーション不足
 業務準備や連絡不備が作業負担増加の要因。
 解決策: 指示内容や資料確認を徹底、迅速な質問回答。

2.業務内容外の作業指示
 発注者と受注者の業務分担が不明確。
 解決策: 仕様書への明確な記載、初回打ち合わせで業務内容確認。

3.適切な人員配置
 業務量増加時の技術者増員が不十分。
 解決策: 早期の体制変更協議と適切な人員配置。

4.情報共有・提供
 連絡やスケジュール情報の不足。
 解決策: メールでリアルタイム共有、スケジュール変更時の迅速な調整。

5.業務履行期間の確保
 急な業務指示や短期間での作業が多い。
 解決策: 平準化されたスケジュール管理、業務内容に応じた調整。

6.年間を通した業務の平準化
 年度末への業務集中が課題。
 解決策: 工事発注時期の分散、閑散期の早期準備。

7.ウィークリースタンスの周知徹底
 若手職員の教育不足や不適切な作業指示。
 解決策: 明確な指示内容、意識改革の教育実施。

対応方針の具体例
 平準化推進: 年度末集中を避けるためのスケジュール管理と早期発注準備。
 情報共有の徹底: 関係者全員へのメール送信によるリアルタイム情報提供。
 人員増員協議: 必要に応じた体制変更協議の実施。
 
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2025-01-06
2023 (令和5)年の「今年の言葉一」は、プロ野球阪神球団の優勝による「アレ」に決まった。
 年末の今なら政界を揺るがす政治資金問題で「キックバック」或いは「中抜きパーティー」などという言葉もノミネートされたかもしれないが、それはさておき、今年ノミネートされた言葉の一つに「OSO18と、アーバンベア」というのがあった。冬眠前のクマなどが、民家のある都市部にまで出現して、時には人間を襲うなどして話題になった。
 専門家はこの原因として「山間部の集落の過疎化で里山と呼ばれる人間の生活圏と山間地の遷移帯が消滅して、それまでは民家の庭先にあった柿や栗の木が、手入れもされずに放置されるようになり、これが野生動物の恰好のえさ場になったことに加え、今年は異常気象に伴う夏場の異常な暑さで、どんぐりやしいの実など、野生動物の食べ物になる木の実が不作で、このような餌をもとめて、街中まで出歩いてくるようになったのだろう」と分析している。
 しかし私は、もっと別の要因もあるのではないかと考えている。それは以前には山間の各部落に必ず2、3人は居たプロの猟師が今は殆ど居なくなり、この獄師たちによって毎年定期的に駆除されていた、クマやイノシシなどの大型動物が、何の支障もな く繁殖していることが要因の一つであると思われる。
 その証拠に、山を良く知った人が、山の中に入って見ると、今までクマなどの巣になっていた所には従来通り、1匹の成獣がその場所を占めており、このクマは山中に居て、人里には出て来てはいないということである。そうすると、あちこちで見かけられる個体は、新しく生まれて、新たな住処を見つけられず山中や里山をウロついている奴と言うことになり、猟師が定期的に駆除しなくなった結果、山の中で人(獣)口が過多になり、獣の姿が溢れかえっていることが、十分に推察される。
 人間と大型の野生動物は、長い歴史の中で、時には狩猟・捕獲という形で削減・淘汰され、これで自然界のバランスが保たたれてきたが、近年に至ってこのバランスが大き く崩れ、結果として人間が野生動物を目にする機会が増えたということも出来るだろう。
 このように、近年大々的に叫ばれている気候変動だけが短絡的な原因ではなく、多くの人為的な条もからみ、自然と人間の共生というテーマは大きな転換期を迎えようとしている。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2024-12-24
以前、日本酒についてのコラムを書きました。
 お酒の好きな僕ですが、未だに足を踏み入れていないお酒。
 それが『ワイン』です。
 個人的に、飲み会などでワインを混ぜた時に限って大失態を演じたことから、意識して避けて通っていたのですが、ワイン好きの妻に誕生日プレゼントを探して色々
調べてみるとなんと奥深いことか。もういい歳だし、社会人の教養としても勉強しとこうと思う部分もあったのですが、覚えることが多すぎてちょっと挫折しそうです。
まず名前。日本酒だと、表のラベルに書いてあるのはそのお酒の名前です。
 どこの酒造が造ったとか、お米は山田錦を100%使ってます、大吟醸ですなんてのは裏のラベルに書いてあるので、探し求めるときには基本的に、表のお酒の名前で探します。しかし、ワインの場合、表のラベルにずらずらとフランス語が並んでいて、そこに、産地・生産者・ブドウの種類・等級・銘柄(名前)と全部書いてあるので、日本酒のように、お酒の名前のみで探すことはほぼ不可能です。
 更にさらに、ワインにはヴィンテージというのがありまして、要は当たり年とハズレ年があって、当たり年のはすんごく高いですよっていう事らしいです。例えば、僕のような素人でも知っているロマネコンティっていう生産者のワインでも、ハズレ年のは美味しくない、なんてことが普通にあったりするそうです。
 なので、上に書いた産地とかのラベルの情報に加えて、当たり年かどうかも考えて買わないといけないのだとか。もはや覚えきれるわけがない膨大な情報量ですが、ソムリエさんってそれが全部頭に入っているのだから本当にすごい職業なんだなーと思ってもみたり。ワインを理解する道のりは遠いです。生産者とかヴィンテージとかの諸条件を満たしたワインというのは価格も凄くて、クルマが新車で買える値段が普通についていたりします。
 たまに、自分の目が悪くて桁を読み違えたのかと思うこともあります。ひとまず、当初の目的である妻の誕生日プレゼントのワインを探さないといけないので、ちょこちょこ勉強しながら検索を繰り返しています。
 ワインに詳しい方がおられましたら、是非お知恵をお借りしたいです。僕はやっぱり日本酒がいいな。分かりやすいし。
 皆さんのお好きなワインがありましたら、ぜひ教えてください!!
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2024-12-16
①ベテラン猟師の豊富な知識
 これらの経験の多くは、私が20代初めの頃に、九州は宮崎と大分の両県にまたがる祖母-傾山系を中心とした広範な地域を、ある年の春から秋にかけての6か月間、雨の日を除いてほぼ毎日のよう調査して歩いた時の体験によるものである。
戦後まだ年も浅い昭和30~40年代、九州地方の山中の部落には、東北地方のように部落全体がマタギを商売にしているという所はなかったが、どの部落にも炭焼きや狩猟を生業にしているブロでベテランの猟師が2、3人は必ず居て、私の地質踏査も、このようなブロの猫師に道案内と調査の手伝いをお願いした。
 独行で歩いた時もあるが、ほとんどの日程はこのベテランの猟師が道案内人として同行してくれ、この人を通じて野生動物の習性から植生、山の中の湧水の場所、野宿の仕方まで、自然界で暮らす知恵の多くを学ばせてもらった。
 そしてその猟師は、単に誠実なだけでなく非常な博識で、周辺の鉱山の歴史などにも詳しく、一緒に歩きながら沢山の事を教えてもらった。
 当然ながら狩猟の腕も一流で、マムシなどに出会うと、すばやく捕獲してしまうので、こちらは安心して後ろをついて行くだけで良かった。
 山歩きが商売だと言っても、本職の登山家やロッククライマーとは違い、人跡未踏の斜面や深い谷を歩き回リ、断崖絶壁の岩盤露頭の直下までは行くことはあっても、それを上までよじ昇ることはしないので、持って歩く調査道具は、ハンマーとクリノメーター(磁石付きの方位計)にルーペ、プロトラクター(分度器と縮尺目盛の入ったプラスチック製の定規)、それらを入れるための調査カバンと地図、それに携帯式の高度計などが主体で、本格的なザイルやカラビナなどは持たない。
 しかし、踏査のルートによっては、目のくらむような絶壁の途中に出てしまうような時もあり、そんな時はルートを大きく変えて遠回りをするか、危険を承知で、短いロープと木の根などをたよりに崖を降りる時もあり、正直、命の危険を感じる時も少なくなかった。
 このような苦労もしたが、調査はつらい事ばかりでなく、時にはこんな良い体験もした。
 ハンマー10話「第8話キノコの話一」にも書いたが、踏査も終わりに近づいたある秋の日、この猟師は私を待たせておいて森の中に入って行き、しばらくしてそこから出て くると、ふろしきー杯のマツタケを、毎日のようにプレゼントしてくれたのである。
 毎日毎日が多量のマツタケ攻めで、この時に食べたマツタケの量は、普通一般の人が一生で食べるであろうマツタケの総量を、はるかに上回っていたことは間違いない。
 そして、大自然と直接に接する生き方は、ベテランの猟師や農家の人達にとってはごく普通の生き方で、この人たちは私のようにこれらの難問に真正面から対決するのではなく、これらを上手に避けて暮らすような知恵を、本能的に身につけているのではないかと、今は思っている次第である。
②老人福祉問題
 この道案内をしてくれたベテラン撒師は、20代の私が出会った当時は60才台、当時の体は壮健そのもので、かくしゃくとしていた。
 すでに述べたように、若い私は、長い踏査の期間中、この猟師から多くの事を学ばせてもらった。
 この期間に私が滞在・居住したのは、宮崎県の山奥にある休止鉱山の古い社宅に手を入れたもので、最寄りのJRの駅から、1日2往復のバスが通じているだけの、超がつく僻地であった。
 ここは全人口でも数十人の集落で、小学校の分校や小さな診療所はあったが、この猟師は、部落から外れた山の中に、粗末な山小屋を建てて、一人で暮らしていた。
 当時はまだ若く、自分の将来に何の不安も疑問も持っていなかった私は、他人であるこの猟師の将来については、正直、これっぽっちの配慮もしてあげることはできなかった。
 それから何年か後、私が仙台で生活を始めてしばら く経って、風の便リでこの猟師が亡くなったと聞いた。この訃報については特別な思いは無く、豊富な知識・ノウハウが、その人と共に完全にこの世から失われてしまった、という思いに駆られた位で、それほどのことは感じなかった。
 しかし、その死に方を聞いて、暗澹とした思いにかられたのは事実である。
 自宅で一人さびしく、首をつって死んでいたと云うのである。誰一人身寄リもない老人は、自分が完全に「ボケ」てしまう前に、みっともない死にざまをさらすより、自分の納得できる死に方を選んだものと考えられる。
 当時まだ若かった私は、将来の自分の死に方までも考えることは出来なかったが、80才を越えた今、過疎地に限らず都会にあっても、一人暮らし老人の終末・尊厳死の問題を考えるようになった、というのが本音である。日本の老人福祉問題は、これから本番を迎えることになる。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2024-12-09
いよいよ寒い冬が目前に迫ってきました。
皆さんの冬支度は進んでいますでしょうか?
今回は、冬になれば行きたくなるアレ、そう、温泉のお話です。

 東北って、良い温泉多いですよね。泉質も様々だし、山間から海沿いといろいろな場所に温泉地があるので、気分に応じてロケーションも選べます。
古くから湯治という言葉があるように、温泉に入って傷や疲れを癒すのも文化なので、だから東北のおじいちゃんおばあちゃんは元気なのか、と勝手に納得したりしています。そんな東北の温泉で、今僕が一番行ってみたいのが『乳頭温泉』です。行ったことある方、おられますか?
 秋田県北部の山奥で、冬になれば雪に閉ざされる豪雪地帯に、白濁色の温泉がこんこんと湧いているなんて、最高のロケーションじゃないですか。雪見風呂を楽しんで、夜は美味しい郷土料理を食べて、と妄想が膨らむ一方です。僻地の温泉にもかかわらず常に予約がいっぱいの乳頭温泉。行ってみたいものです。
 予約が取れないで言えば、銀山温泉なんかも有名ですよね。ガス灯に照らされた美しい温泉街の景色は一見の価値ありです。こちらは乳頭温泉以上に予約困難なので、キャンセルの空きが出ないかこまめにチェックしてくださいね。
 最近の東北の温泉では、オールインクルーシブのお宿も人気のようです。オールインクルーシブって何や?と言いますと、普通のお宿は一泊二食付きとかで宿泊費と食事は料金に入ってますが、そのほかは有料ですよというシステムなのに対し、滞在中の部屋代、食事代、飲み物代などがすべて料金に含まれているものをいいます。宿によっては、夜にオープンするラウンジのお酒も料金に含まれていたり、アクティビティの料金も込みだったりするところもあります。もちろん、その分料金は高いのですが、自分の滞在スタイルと照らし合わせてどっちがお得か考えてみるのも楽しいと思います。とにかく、温泉地や温泉宿の選択肢が豊富にあって選べるというのは、東北以外の土地から来ている人間にとってはうらやましい限りです。
 このコラムを読んでいる皆さんのおススメの温泉を是非教えていただきたいです。ちなみに、これだけ東北の温泉を絶賛しながら、僕のおススメは下呂温泉です(笑)。街並みや施設はひなびていますが、泉質は日本一だと思うんです!是非一度行ってみていただきたいんです!!東北からだと遠いし結構不便ですが、行ってみる価値はありますよ!!
 
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2024-12-02
山中や川の中を地質調査で歩き回っていると、自然界の動植物と直接に接する機会が、街の人や普通のサラリーマンなどよリもずっと多くなる。
 しかし、山中を歩き回リ、誰もいない山中で野宿することもあったが、それらによる生命の危険を感じるような経験はほとんどなかった。
 最近はクマ、イノシシ、サル、シカ、タヌキやキツネ、それにハクビシンなどの野生動物が街中にまで出現し、人間の生活を脅かしているようだが、私が山を歩き回っていた1960年代はそんな問題はほとんど発生しておらず、人間と野生動物は上手に棲み分けていたように思う。
 それでは何の支障もなく山の中を歩けたかと言うと、決してそんなことはない。
 実は怖いのは毒蛇のマムシや、クマ・イノシシなどの野生動物などではなく、もっと小さな生き物、アブ・ダニや、ヒルの方がずっと恐ろしくてやっかいなのである。
 近年、地球上では人口の急増と産業革命以来、加速した化石燃料の大量消費を原因とする地球温暖化が大きな問題となり、脱炭素と再生エネルギーの活用増大が叫ばれている。
 このような大問題はさておくとしても、最近「自然との共生」という言葉が良く聞かれ、人間の無秩序な自然破壊に対する警鐘が鳴らされている。
 そんな時であってもこれらの生き物と人類が共生することはかなりむずかしい。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2024-11-26
宮城って、本当に美味しいものが沢山ありますよね。牛タンは言うに及ばず、海鮮でもサバやサンマ、牡蠣等新鮮で美味しいものが沢山!!
 そんな中、東北に来て僕が一番衝撃を受けた食べ物が、実は『タコ』なんです。
 僕の地元、関西には、明石というタコの名産地があります。商店街なんかに行くと、日本一のタコ!!と幟やらポスターやらがあちこちにある、日本でもメジャーな場所です。
 実際、何度も行って食べたことがありますが、確かに身がプリッとしててとても美味しいタコがどのお店でも食べられます。商店街のおっちゃんが、スーパーのタコはバッタもん(関西弁で偽物の意味)と言うほどの味、というのは確かに納得です。
 しかし!!!宮城に来て、僕の価値観は変わりました。明石のタコは日本一のタコにあらず!!!
 宮城の皆さんは知ってるかな?『志津川のタコ』というブランド蛸があるのを。
 アワビを食べて育つ、と言われる志津川のタコですが、初めて食べた時の衝撃は相当なものでした。タコの味、うま味が凝縮されていて、とても味が濃い!
 実は、僕が志津川のタコと出会ったのは偶然で、たまたま南三陸のキャンプ場に行っている時、食材の買い出しにさんさん商店街という場所に行ったのです。震災からの復興の象徴の一つであるさんさん商店街、そこに行く事が目的だったのですが、そこで見た、アワビを食べて育つタコの張り紙に興味がわき、試しに買ってみるかと思ったのが始まりでした。
 刺身用で1パック買った後、場内でタコのから揚げも買って食べたのですがこれがまた絶品で、期待が高まるなーと思いながらキャンプ場で刺身にして食べたタコの美味しいこと美味しいこと。いろいろ調べてみると、タコに関しては西の明石・東の志津川と言われるほどらしいのですが、並び立てるのも失礼に当たるぐらい、志津川のタコは別格でした。
 ただ、残念なことに、志津川のタコってあまり知名度高くないんですよね。明石のタコは全国的に有名なのに。プロモーションが下手なのか、南三陸の方々が控えめで謙虚なのかは分かりませんが、あんなに美味しいならもっと有名になってもいいのに、と個人的には思ってしまいます。
 ネットなんかでお取り寄せしようとすると、結構なお値段がする志津川のタコ。食べたいな、と思った方はぜひ、南三陸のさんさん商店街に行ってみてください。お得なお値段で買えるし、雰囲気もいいし、そうして直接訪れることが震災からの復興にもつながりますので。仙台市内からでも約1時間半で行けますので、思っているほど遠くありません。海もきれいですし、景色もよいので、ドライブがてら是非、日本一のタコを食べに行ってみてください。
分野 : 一般 カテゴリー : コラム 2024-11-25
さらにもう一つ、これも全国のあちこちを歩きまわったお陰で、獲得できたことがある。
 それは方言(なまり)が少しも恐ろし く感じなくなったことである。
 実は新入社員として、岩手県田老町(現宮古市)の鉱山事務所に初出勤した日、はじめて出た社内電話で、外国語よりもはるかに理解し難い「なまり言葉(方言)の攻撃」に遭い、あわてて先輩に受話器を代わってもらい、話を聞いてもらい、その内容を伝えてもらうといった苦い経験が、私の地方勤務のスタートだった。
 それが上記のように、20代の内に全国各地を転勤して回リ、30代以降は仙台に居を構え、東北各地をほとんど隈なく歩き回ったお陰で、本邦でももっとも難解とされる「津軽弁」と「鹿児島弁」の両方を、「自由にしゃべること」はできないにしても、「聞く」ことだけは、どうにか出来、大意を理解できるようになっている。
 日本各地の方言め中には、単に標準語の単語を別の言葉に言い換えただけで、改めて「意味」を聞けば、すぐに理解できるものと、標準語と良く似た発音ながら、全く異なったニュアンスのもの、の2者がある。
 例えば津軽弁に「あずましい」と「まいね」という言葉がある。前者は標準語だと、ちょっと「うっとうしい」に似たようなニュアンスにも聞こえるが、実は「大変に好ましい」という意味で、大好きな人達のことを「あずましい人々』などと言う。
 それに対して「まいね」は、標準語では「まぁい~ね」などの言葉と近く感じられ、肯定的な言葉かと思うと、さにあらず、これは「絶対にだめ!」といったきつい否定の言葉だから、使い方をまちがえると大変な事になる。
 秋田弁などではそれほど強烈な表現は少ない。「どうぞ、あがってゆっくり休んでください」というのを「どうぞ、寝てたんへ」と言ったりするが、これを言葉通りにとらえて、上がった座敷でゴロリと寝転んでしまってはダメ(失礼に当たる)なのである。
 九州地方では、こちらから「行く」ことを「来る」と言い、それから何かを勧められた時「下さい」というのを「やんない(やって下さいという意で、いらないではない)」とも言う。これなどは、先方とこちらの立場が逆転していると思えば、理解しやすい。
 鹿児島の自動車学校に通っていた時、教習所の若い教官に(ニコニコしながら)「吉川さん、メにきちよっとね?」と聞かれてびっくりしたことがある。「目にきてるのか?」と聞かれたとすれば、運転練習の最中に、例えば道路標識などの重大なものを見落としていたのかとキヨトンとしていると、その若い教官は苦笑いして「吉川さんは、毎日来ているんですか?」と標準語で言い直してくれた。鹿児島弁では「鉄道」のことを「テッド」などと言い、「撥音便」「促音便」など、高校時代に国文法で習った特殊用法が多用され、文章が極端に短くなっているようなのだ。
 日本一短い会話が津軽弁と鹿児島弁にある。このように日本の北と南の端で、似通った方言の使い方があるということは、興味深い事実だと思う。 それは・・・
 津軽弁:「どさ?」「ゆさ!」、鹿児島弁:「け、け、け?」である。
 津軽弁の方は「(あなた)どこさ(へ)行くの?」「ゆ(温泉または銭湯)だよ!」という会話。
 鹿児島弁の方は「け(貝)を、け(買いに行)のか?」という意味である。
 プロの方言の,研究者や宮本常一や柳田国男などの民俗学者なら、さらにもっと理論的・系統的で、面白い事例もいっぱい指摘できると思われるが、ここはズブの素人の「放談」としてお許しいただければ幸いである。
 こんな経験を積んでくると、こちらはだんだんと図々しくなってくる。相手のいう事が判らない時は、しつこく何度でも繰り返して聞いても平気。こちらは「標準語」をしゃべっているのだから、通じなくて悪いのはそっちの責任だ、というわけである。そしてこういう接し方をしても、失礼には当たらないという変な自信が醸成され、これがその後の処世術の一つにもなっている。
 またこれは方言とは少し異なるが、山の中の部落などでは、みんな同じ苗字の家ばかりということがしばしばある。宮崎に在住した時の経験であるが、そこの部落は全員、「甲斐」と「興梠(こうろぎ)」性だけだった。高校野球の地方予選が行われていて、あるチームの打順がアナウンスされていた。1番興梠(こおろぎ)健(けん)君、2番興梠翔(しょう)君、3番興梠〇〇君・・・といった具合である。
 それから宮園、中ノ園など、苗字に「園(その)」のつく人の出身地は、鹿児島であることが多く、始めて会った人に出身県を聞いてみると、8, 9割は当たることが多い。
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